「オバさんには若者が理解できない」女子高生のときの言葉が”ブーメラン”すぎて痛い

ルーズソックス、紺色ハイソ、ショート丈ソックス…

女子高生のソックス事情は、時代とともに移り変わる。

かつて女子高生だった自分が、今や現役女子高生に「イマドキの子は…」と感じてしまった。そんな状況を「ブーメラン」と表現して紹介したマンガが、Twitterで反響を呼んでいる。

女子高生だった頃、ルーズソックスのかわいさを理解してくれない大人に「オバサンには理解できないよね」と悪態をついていたのに…「オバさん」発言が「ブーメラン」のように返ってきた”衝撃”を描き出した。

卯々乃さんは、ハフポスト日本版の取材に対して「時代とともに女子高生のスタイルも移りゆき、自分も『最近の子は…』と思ってしまう年齢になったんだなと感じたことがきっかけでマンガを投稿した」とコメントした。

ツイートには「ブーメラン」という表現への共感に加えて、リアルな「靴下事情」に関するコメントが相次いだ。

■リアルJKの靴下事情は…?

卯々乃さんのツイートには、現役女子高生と見られるユーザーから、たくさんの”実情”が届いた。マンガに描かれた短い丈のソックス愛用者よりもむしろ、”アンチ・短い丈”のJKからのコメントが目立った。

女子高生の靴下の長さは、短くなったり長くなったり、時代によって流行を繰り返してきたようだ。

それを如実に示すのが、靴下がずり落ちるのを防ぐために使う商品「ソックタッチ」だ。ソックタッチは靴下が長い時代には売れ、短くなるとに売れなくなる傾向がある。

90年代は女子高生の間で、丈の長いルーズソックスが大流行したことで、ソックタッチも20年ぶりのヒットとなった。当時の新聞記事を引こう。

七〇年代にヒットした液体靴下止め「ソックタッチ」が、再び女子高生に売れている。九〇年代になってから年間一万本ほどしか売れなかったのが、昨年秋から火がつき、今年になって百万本売れているという。女子高生の靴下のたけが長くなり、再び必要になったためらしい。

「ソックタッチ」は白元(東京)が七二年に発売、ピーク時の七六年には年間一千万本売れた。しかし八〇年代後半以降は生産を中止、九二年まで在庫を年一万本のペースで細々と売っていた。

ところが昨年秋から急に人気が復活、昨年だけで二十万本売れた。今年一月から生産を再開し、四月までに百万本を売っているが、生産が追いつかない状態だ。

なぜ売れ始めたのか。同社の宣伝担当者は「女子高生の靴下の丈が長くなったため」とみる。「ルーズソックス」という、履いたときに緩くしわが残る長めの靴下が、昨年から流行している。レナウンによると「靴下を止める位置にこだわって、おしゃれをしているようです」という。

(液体靴下止め「ソックタッチ」が再び人気(生活予報)|朝日新聞朝刊 1994年4月27日)

決められた制服、決められた規則で過ごさなくてはならない多くの女子高生にとって、オシャレの余地はとても狭い。

靴下は大切な自己表現のアイテムであり、前の世代と”違うスタイル”を模索し続けるためのひとつの象徴なのかもしれない。